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測地成果2011

測地成果2011 公共基準点等の成果改定
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に伴う地殻変動が生じた地域では、国の基準点に基づいて公共測量等 の基準点測量成果は改定されなければなりません。
改定には、次の4つの方法が示されています。

1.改測:液状化のような不規則な地殻変動が生じた地域
2.旧観測値による改算:比較的地殻変動が一様な地域(旧観測値を用いた改算)
3.PatchJGDによる改算:地殻変動が一様と推定できる地域
4.独自パラメータによる改算:局所的に地殻変動が一様な地域(改測と改算の組合せ)

PatchJGD等による改算の場合、公共測量の作業規程の準則第13条に基づく点検測量が必要です。
点検測量の結果、改算成果が思わしくない場合、改測等を実施することもあるでしょう。
図は、液状化地域の全面改測及び他の地域は部分改測による独自パラメータを使った改算の一例です
2003年十勝沖地震に伴う地殻変動の成果改定
−PatchJGDによる改測−

2003(平成15)年十勝沖地震(マグニチュード8.0)の震源は、陸地から遠く離れた沖であったことから、陸地の地殻変動は一様なものと推定されました。
電子基準点(点間距離約20km)80点及び高度地域基準点(同約10km)200点の合計280点の地殻変動量を既知として、成果改定地域において約1km×1kmの格子点の地殻変動量「座標補正パラメータ」を計算しました。未知点の補正量は周囲4点の座標補正パラメータから内挿により計算されます。
この内挿による改算は、「PatchJGD」方式と名付けられ、約5,200点の三角点など成果が改定されました。高精度水準測量約2,600キロメートルの改測が行われました。 成果改定に要した期間は2年余でした。PatchJGD方式による改算方法は、その後「標高版」が加わり、地震時の成果改定に使われてきています。

(主な資料:土井宏充他、2003年十勝沖地震に伴う基準点成果の改定、国土地理院時報2005,No108)
東北地方太平洋沖地震域の成果改定
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震による陸地での地殻変動は、震源に近いところでは5メートルを超え、関東・北陸地方東地方にまでおよびました。
国土地理院は、3月14日に1都15県にわたる364点の電子基準点、3.8万点の三角点、及び約1,500点の水準点の成果の公開を停止しました。
5月31日に北陸4県を含む438点の電子基準点成果が公開されましたが、新たに北陸4県の三角点および水準点成果が公開停止になりました。停止された三角点の合計は、4.4万点に達しました。
同年10月31日、公開停止地域の成果が公開されました。地震発生からわずか7か月余りの超短期間でした。
日本経緯度原点の改正と測地成果2011
つくばVLBI点の地震後の世界測地系座標は、その最新版であるITRF2008との結合観測により決められました。
その元期は2011.4(2011年5月24日)です。
つくばVLBI点と電子基準点網が結合され、日本経緯度原点の位置が決められました。
その結果、測量法施行令第2条に定められた日本経緯度原点の数値が改正されました。
日本水準原点の数値も改正されましたので、新しい測量成果の名称は、三角点及び水準点とも全国で「測地成果2011」に改められました。

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